VIPルームの内装設計において「他にはない特別感」をどう演出するかは、設計者にとって常に大きなテーマです。高級クラブやラウンジ、IR施設のVIPルームでは、照明や壁面素材だけでは差別化が難しくなっており、近年は「デザイナーズ水槽」をはじめとする動的な空間演出が注目を集めています。
実際に、東京・銀座の高級クラブや横浜のホストクラブ、さらにはマカオやシンガポールのIR施設に至るまで、水槽やウォーターインテリアを空間の主役に据える事例が増えています。VIPルームに求められるのは、単なる高級感ではなく「この空間でしか味わえない体験」です。
本記事では、VIPルームの空間演出手法を網羅的に紹介しながら、デザイナーズ水槽の種類・設置事例・費用感・メンテナンス体制まで、設計担当者が検討段階で必要とする情報を詳しく解説します。大阪IR施設の建設を控え、世界水準の空間設計が求められる今、VIPルームの差別化に役立つヒントをお届けします。
VIPルームの空間設計で差別化が求められる理由

VIPルームは、一般フロアとは明確に異なるプレミアムな体験を提供する空間です。高級クラブ、カジノ施設、ラグジュアリーホテルなど業態を問わず、VIPルームの空間品質は顧客満足度と直結し、リピート率や客単価に大きな影響を与えます。
近年、VIPルームの設計では以下のような課題が浮上しています。
まず、素材やインテリアの画一化です。大理石の壁面、レザーのソファ、シャンデリア照明といった定番の組み合わせは、もはや「高級」の記号として消費されており、それだけでは差別化になりません。東京都内の高級クラブでも、競合店舗との差別化に苦心するオーナーは少なくないのが現状です。
次に、SNS時代における「映える空間」の需要です。VIP顧客であっても、特別な空間での体験をSNSに投稿したいというニーズは根強く、視覚的なインパクトのある空間演出が集客にも直結するようになっています。
さらに、2030年秋頃の開業が予定される大阪IR(統合型リゾート)プロジェクトでは、マカオやシンガポールのIR施設と肩を並べる世界水準のVIPルーム設計が求められています。MGM大阪株式会社(MGMリゾーツ・インターナショナルとオリックスなどが出資)が事業主体となるこのプロジェクトは、初期投資額約1兆5,130億円(税抜き)規模であり、カジノフロアのハイローラー向け空間をいかに差別化するかが、設計事務所やゼネコンにとっての重要課題となっています。
こうした背景から、VIPルームの空間演出には従来の内装デザインにとどまらない、新しいアプローチが必要とされています。
VIPルームを格上げする空間演出手法6選

VIPルームのラグジュアリー感を高める手法は多岐にわたります。ここでは、世界の高級施設で実際に採用されている代表的な演出手法を6つ紹介します。それぞれの特徴を理解したうえで、空間コンセプトに最適な組み合わせを検討することが重要です。
照明デザイン(間接照明・シャンデリア・調光演出)
VIPルームにおける照明設計は、空間の印象を決定づける最も基本的かつ重要な要素です。天井のコーブ照明(間接照明)で柔らかな光の層をつくり、テーブル上のペンダントライトで適度な明るさを確保するという多層的な照明計画が一般的です。
カジノ施設のVIPルームでは、調光システムによって時間帯やイベントに応じた雰囲気の切り替えが可能な設計が主流です。近年のLED調光システムとDMXコントローラーを組み合わせることで、多彩な照明シーンを瞬時に切り替える演出が可能になっており、海外の大手カジノリゾートで広く導入されています。
照明デザインの初期費用は、VIPルーム1室あたり数百万円から数千万円と幅がありますが、器具の交換頻度が低くメンテナンスコストを抑えやすいのが利点です。ただし、照明だけでは「どこにでもある高級空間」になりやすいという側面もあります。
高級素材の壁面・床面仕上げ(大理石・天然木・レザー)
壁面や床面に使用する素材は、VIPルームの格を決定づけます。イタリア産カラカッタ大理石、ブラジル産クォーツァイト、天然木のブックマッチパネル、レザー張りの壁面など、上質な素材を適材適所に配置することで、視覚と触覚の両面から高級感を訴求できます。
マカオのIR施設では、VIPルームのエントランスにオニキス(縞瑪瑙)のバックライトパネルを設置し、透過する光が石の紋様を浮かび上がらせる演出が施されています。素材そのものが持つ自然の美しさを最大限に引き出す手法は、ラグジュアリー空間の王道です。
ただし、高級天然石材は調達に時間がかかるうえ、施工費用も高額になる傾向があります。また、石材は経年変化による風合いの変化があるため、長期的なメンテナンス計画も必要です。
オーダーメイド家具・什器の導入
VIPルームでは、市販品ではなくオーダーメイドの家具・什器を導入することで、他の施設にはない唯一無二の空間を実現できます。特注のソファ、テーブル、バーカウンターなどは、空間のサイズやコンセプトに完璧にフィットするよう設計されます。
シンガポールやマカオの大型IR施設では、VIPゲーミングルームにヨーロッパの高級家具ブランドと連携した特注家具を採用するケースが多く、家具そのものがインテリアの主役として機能しています。
費用面では、特注家具は1点あたり数十万円から数百万円規模となり、制作期間も2〜6か月程度が一般的です。ただし、量産品との差別化効果は非常に高く、空間の統一感を高めるうえでは費用対効果の高い投資といえます。
アート・オブジェの戦略的配置
現代アートやオブジェの配置は、VIPルームに文化的な格と独自性を付与する手法として、世界の高級施設で広く採用されています。著名アーティストの作品を設置することで、空間の話題性とブランド価値を高める効果が期待できます。
東京都内の高級クラブでは、店内に現代アートのインスタレーションを設置し、顧客が「ここにしかない体験」を求めて来店するという好循環が生まれている事例もあります。IR施設においても、地域の伝統工芸や日本文化をモチーフとしたアート作品の配置は、海外VIP顧客に対する強力な差別化要因となります。
アート作品の導入は、作品のレンタルや企画展示という形式をとることで、初期費用を抑えながら定期的に空間のイメージを刷新できるメリットもあります。
デザイナーズ水槽・アクアリウムによる動的演出
ここまで紹介した手法は、いずれも「静的」な空間演出です。これに対して、デザイナーズ水槽やアクアリウムは「動的」な要素を空間に持ち込むことで、他の手法では実現できない視覚的インパクトと癒しの効果を同時に提供します。
デザイナーズ水槽とは、空間の設計コンセプトに合わせてオーダーメイドで設計・製作される観賞用水槽の総称です。一般的な家庭用水槽とは異なり、壁面への埋め込み、円柱型、パーテーション型、テーブル型など、空間に溶け込むデザインが可能で、熱帯魚やクラゲ、サンゴなどの水中生物が生み出す動きと色彩が、空間に生命感と非日常性を与えます。
国内のナイトビジネスやラウンジ空間でも、数メートル級の大型デザイナーズ水槽をVIP空間の主役に据え、空間全体の印象を一変させた事例があります。また、国内の高級クラブやラウンジでも、海水珊瑚水槽を上からも横からも多面鑑賞できる設計で導入し、ラグジュアリーな雰囲気と話題性の両方を獲得している事例があります。
デザイナーズ水槽の最大の特徴は、「動き」と「生命」を空間に加えられる点です。照明や壁面素材がいかに美しくても、それらは時間が経てば見慣れてしまいます。一方、水槽内の魚やサンゴは常に変化し続けるため、何度訪れても新鮮な印象を与えることができます。
ウォーターインテリア(バブルウォール・ウォーターウォール)
デザイナーズ水槽と並んで注目されているのが、「ウォーターインテリア」と呼ばれる水と光を組み合わせた空間演出装飾です。
「ウォーターインテリア」とは、水と光を組み合わせた空間演出装飾の総称です。代表的なものに「バブルウォール」(アクリルパネル内で気泡が上昇する装飾)や「ウォーターウォール」(壁面を水が流れ落ちる装飾)があります。
マカオ、シンガポール、ラスベガスなど世界のIR施設では、エントランスやホテルロビー、レストランエリアを中心にウォーターインテリアが導入されており、長時間営業のカジノフロアを含む施設全体で来訪者の視線を引きつける演出として活用されています。水と光の動きを取り入れることで、印象的な空間づくりと顧客体験の向上に寄与すると期待されています。
デザイナーズ水槽が「生物」を介した演出であるのに対し、ウォーターインテリアは「水の動き」そのものを演出の主役とします。魚の飼育や水質管理といった生体管理が不要なため、大規模施設での運用においてメンテナンスの負担が軽減されるという利点があります。
とくにバブルウォールは、LED照明との組み合わせにより数百色以上のカラーチェンジが可能で、イベントや季節に応じた空間の演出変更が容易です。IR施設のように長時間稼働する(海外では24時間営業のカジノフロアも多い)環境では、この運用柔軟性が大きなメリットとなります。
ウォーターインテリアについて詳しく知りたい方は、米国ミッドウエストトロピカル社製品の正規代理店として海外カジノ・リゾート向け製品も取り扱っているジーエムビー株式会社のバブルウォール製品ページも参考になります。
デザイナーズ水槽の種類と設置事例

デザイナーズ水槽は、設置場所や目的に応じてさまざまなタイプが選択できます。VIPルームへの導入を検討するうえで、代表的な種類とその特徴を押さえておきましょう。
壁埋め込み型水槽
壁面に水槽を埋め込むタイプで、VIPルームで最も多く採用されている形式です。壁面と一体化するため空間を圧迫せず、まるで「動く絵画」のような印象を与えます。
東京都内の高級クラブでは、既存の壁を細工して水槽を埋め込むリニューアル工事が行われた事例があり、既存店舗の改装にも対応可能です。新築の場合は、設計段階から壁面の構造計算に水槽の重量を組み込む必要があります。高層ビルのオフィスでも、建築基準に基づく耐震工事を施したうえで壁埋め込み水槽を設置した実績があり、構造的な課題は適切な施工技術で解決できます。
壁埋め込み型は、表面の水槽ガラスが壁面と面一(つらいち)になる設計が理想的で、額縁のように枠を設ける場合はインテリアの素材・色と統一することで高級感が増します。
パーテーション型水槽(間仕切り水槽)
空間を仕切る機能と装飾性を兼ね備えたタイプです。VIPルームとメインフロアの間、あるいはVIPルーム内のゾーニングに活用されます。
なお、パーテーション型には「生体を飼育するアクアリウム型」と「気泡や水流で演出するウォーターインテリア型」の2種類があります。薄型のエアーパーテーション(気泡演出パネル)であれば、数センチ程度の厚みに抑えた施工事例もあり、省スペースながら視覚的インパクトの高い空間演出が可能です。一方、生体を飼育するパーテーション水槽は、濾過システムの確保のためにある程度の奥行きが必要となります。
いずれのタイプも、水槽やパネルの向こう側がうっすら透けて見えるため、完全な壁面仕切りとは異なる開放感と奥行きを空間にもたらします。
飲食店のVIPルームでは、一般席との間仕切りとしてパーテーション水槽を導入し、プライバシーを確保しながらも閉塞感のない空間を実現した事例が報告されています。IR施設のカジノフロアにおいても、VIPエリアの境界線をパーテーション水槽で演出する設計は効果的です。
円柱型・特殊形状水槽
円柱型水槽は、空間の中央やエントランスにフリースタンディングで設置するタイプです。360度どの角度からも鑑賞でき、空間のフォーカルポイント(視線の集まる場所)として機能します。
病院の待合室に設置された円柱型水槽などでは、患者の不安感やストレスを和らげる一助になったとする事例報告もあり、このような「リラックス効果」はVIPルームにおいても期待できます。緊張感のあるカジノゲームの合間に心理的な安らぎを提供する役割を果たす可能性があります。
特殊形状としては、カーブを描く曲面水槽や、三段式の「シャンパンタワー水槽」など、空間のコンセプトに合わせた完全カスタムメイドの水槽も製作可能です。デザイン性の高い水槽は、それ自体がアート作品のような存在感を持ち、圧倒的な差別化効果を発揮します。
テーブル型水槽
テーブルの天板を透明にし、その下に水槽を配置するタイプです。テーブル下のデッドスペースを空間の主役に変え、上から水中の魚を鮮明に眺められる「バーズアイ」の体験を提供します。
VIPルームのローテーブルやカウンターに導入すれば、飲食やゲームを楽しみながら同時に水中世界を鑑賞でき、滞在時間の延長と顧客満足度の向上に貢献します。濾過能力の高いシステムを内蔵しているため、アクアリウム初心者でも管理しやすい設計のものが多いのも特徴です。
VIPルームへの水槽設置で押さえるべき設計・施工ポイント

デザイナーズ水槽をVIPルームに導入する際には、一般的なインテリア設計とは異なる専門的な検討が必要です。設計・施工段階で押さえるべき重要なポイントを解説します。
構造計算と重量対策
水槽は水を満たした状態で非常に重くなります。横幅3メートル級の大型水槽であれば、水量だけで数百キログラムから1トンを超える場合もあり、床面の耐荷重を事前に確認し、必要に応じて構造補強を行う必要があります。壁埋め込み型の場合は、壁面の構造体への影響も考慮した設計が求められます。
高層ビル内への設置では、構造安全性(床耐荷重・局所荷重・転倒防止等)の確認が必要で、場合により補強工事を要するケースもあります。設計の初期段階から水槽メーカーや施工会社と連携し、構造計算に水槽の荷重を織り込むことが重要です。
給排水・電気設備の計画
水槽の維持管理には、給排水設備と電気設備(濾過装置、照明、冷却装置など)の確保が不可欠です。VIPルームの設計段階でこれらの配管・配線ルートを計画しておかないと、後からの設置が困難になる場合があります。
とくに壁埋め込み型水槽の場合、裏面にメンテナンススペース(バックヤード)が必要です。このバックヤードからフィルターの交換や水質調整を行うため、通路幅や作業スペースの確保も設計に盛り込む必要があります。
環境条件への配慮
VIPルーム特有の環境条件として、空調(室温管理)、音響、照明との調和が挙げられます。水槽内の水温は魚種によって適正範囲が異なるため、空調設備の吹出口と水槽の位置関係を考慮する必要があります。
また、濾過装置やエアーポンプの動作音がVIPルームの静寂な雰囲気を損なわないよう、防音対策や機器の設置場所の工夫も重要です。バックヤードに機器類をまとめ、客室側に音が漏れない設計が理想です。
照明との連動設計
デザイナーズ水槽の美しさを最大限に引き出すには、水槽内部のLED照明と室内照明を連動させた設計が効果的です。室内の照明を落としたとき、水槽が空間の主役として浮かび上がるような照明計画は、VIPルームの雰囲気を劇的に向上させます。
バブルウォールの場合は、内蔵LEDのカラーチェンジ機能と室内照明をDMXコントローラーで統合管理することで、シームレスな空間演出が可能になります。
デザイナーズ水槽・ウォーターインテリアの費用感とメンテナンス体制

VIPルームへの水槽導入を検討するうえで、初期費用とランニングコストの見通しは欠かせません。ここでは、各装飾手法の費用感とメンテナンス性を比較します。
| 装飾手法 | 初期費用目安 | 視覚インパクト | メンテナンス負荷 | 差別化効果 | 空間への動的要素 |
|---|---|---|---|---|---|
| 照明デザイン | 中〜高 | 中 | 低 | 中 | なし |
| 高級素材仕上げ | 高 | 中 | 低 | 中 | なし |
| オーダーメイド家具 | 中〜高 | 中 | 低 | 中〜高 | なし |
| アート・オブジェ | 中〜高 | 中〜高 | 低 | 中〜高 | なし |
| デザイナーズ水槽 | 中〜高 | 高 | 中〜高 | 高 | あり(生体) |
| ウォーターインテリア | 中〜高 | 高 | 中 | 高 | あり(水・光) |
デザイナーズ水槽の費用構成
デザイナーズ水槽の費用は、サイズ・デザイン・飼育する生体の種類によって大きく異なります。一般的な壁埋め込み型の場合、水槽本体・濾過システム・照明・施工費を含めて、小型(幅60cm程度)のエントリーモデルであれば数十万円未満のプランも存在しますが、意匠性や内装工事を含めたVIPルーム仕様では数十万円以上、大型(幅2〜3メートル)では仕様次第で数百万円規模になるケースが多く見られます。
レンタル・リースという選択肢もあり、月額の料金でメンテナンス込みのサービスを利用できるため、初期投資を抑えたい場合や、まず試験的に導入したい場合に有効です。
ウォーターインテリアの費用構成
ウォーターインテリア(バブルウォール・ウォーターウォール)は、大規模施設向けの場合、規模・仕様により費用が大きく異なるため個別見積もりが基本です。参考として、一般的なバブルパネルは仕様にもよりますが数十万円台から、大型のウォーターウォールやカジノフロアのエントランス全面を使うような案件では、規模や設備条件によって数百万円から数千万円規模に達することもあります。
デザイナーズ水槽と比較した場合のウォーターインテリアの利点は、生体管理が不要なため日常的なメンテナンスコストが抑えられることです。水質管理やエサやり、生体の健康管理といった専門的なケアが不要で、定期的な水の補充と機器の点検が主なメンテナンス内容となります。詳細な費用は、ウォーターインテリアの専門会社に相談することをおすすめします。
メンテナンス体制の構築
デザイナーズ水槽の維持には、定期的な水質検査・水換え・フィルター清掃・生体の健康チェックが必要です。VIPルームという高級空間では、水槽の汚れや魚の不調は空間全体の印象を大きく損なうため、プロのメンテナンス会社との契約が不可欠です。
メンテナンス頻度の目安としては、水槽のサイズや生体構成にもよりますが、月2〜4回程度の定期訪問を設定するケースが多く見られます。VIPルームの営業時間外に作業を行う運用が求められるため、メンテナンス会社の対応時間帯も確認すべきポイントです。
ウォーターインテリアの場合は、生体管理が不要なことから、月1〜2回程度の点検・清掃で運用している事例もあります。長時間営業のIR施設においては、この運用負荷の低さが大きなメリットとなります。
世界のIR施設・高級ホテルに学ぶ水の空間演出

大阪IRの設計にあたっては、世界のIR施設における空間演出事例を研究することが不可欠です。水を活用した空間演出は、マカオ・シンガポール・ラスベガスのIR施設で数多く導入されています。
マカオのIR施設における事例
マカオは世界最大のカジノ市場であり、空間デザインの水準も極めて高いエリアです。大型IR施設のエントランスやVIPラウンジには、巨大なウォーターウォールやアクアリウムが設置されており、来館者に圧倒的な第一印象を与えています。
これらの施設では、ウォーターインテリアが単なる装飾ではなく、動線設計やゾーニングの一部として機能的に組み込まれています。たとえば、一般フロアからVIPエリアへの移行ゾーンにバブルウォールを配置し、空間の格の違いを視覚的に演出する手法が見られます。
シンガポールのIR施設における事例
シンガポールのマリーナベイ・サンズやリゾート・ワールド・セントーサでは、水をテーマにした空間演出が施設全体のコンセプトの一部となっています。カジノフロアだけでなく、ホテルロビーやレストランエリアにも水景装飾が多用されており、施設全体の統一感とラグジュアリー感の向上に寄与しています。
大阪IRへの示唆
大阪IRの空間設計においては、世界の先行事例を参考にしつつ、日本独自の文化的要素を融合させたオリジナリティのある空間が求められます。和の美意識と水の演出は相性が良く、「水の都・大阪」というロケーションの特性を活かした水景デザインは、海外のIR施設との差別化に有効な戦略です。
VIPルームにおいても、日本庭園の「水琴窟」や「枯山水」にインスパイアされたデザイナーズ水槽やウォーターインテリアの導入は、海外のハイローラーに対して強い訴求力を持つ可能性があります。
大規模施設へのウォーターインテリア導入には、設計段階からの専門的な検討が必要です。ジーエムビー株式会社は、米国ミッドウエストトロピカル社の正規代理店として、海外のカジノ・リゾート施設でも採用されているウォーターインテリア製品を取り扱っています。設計段階からの相談・資料請求は、デザイナーズ水槽の詳細ページからお問い合わせください。
なお、IR施設内のカジノ区域におけるVIPルーム・ゲーミングエリアの設計にあたっては、IR整備法およびカジノ管理委員会規則に基づく監視カメラ・視認性・動線等の各種規制への適合が前提となります。計画段階で事業者・監督官庁・専門士業と連携し、最新の法令・ガイドラインに即した設計検討を行う必要があります。
まとめ:VIPルームの差別化に「水の演出」という選択肢を

VIPルームの空間設計において、照明・素材・家具・アートといった従来の演出手法に加え、デザイナーズ水槽やウォーターインテリアという「動的な水の演出」は、他の手法では実現できない独自の価値を提供します。
デザイナーズ水槽は、熱帯魚やクラゲ、サンゴといった生物の美しさと動きを空間に取り込む手法であり、壁埋め込み型・パーテーション型・円柱型・テーブル型など、空間のコンセプトに応じた多彩なバリエーションから選択できます。
一方、ウォーターインテリア(バブルウォール・ウォーターウォール)は、水と光の動きそのものを演出に活かす手法で、生体管理が不要なためメンテナンス負荷が低く、長時間営業のIR施設やカジノフロアでの運用に適しています。
2030年秋頃に開業予定の大阪IR施設の設計が本格化するなか、世界のIR施設と肩を並べるVIPルームの実現には、空間演出の引き出しを広げることが重要です。本記事で紹介した手法を比較検討し、プロジェクトの要件に最適な組み合わせを見つけてください。
デザイナーズ水槽やウォーターインテリアの導入を検討される場合は、設計の初期段階から専門会社に相談することで、構造・設備・メンテナンスを含めた最適な提案を受けることができます。大阪IRをはじめ、大規模商業施設やホテルのVIPルーム・ラウンジの空間設計で水の演出をご検討中の方は、設計段階からの無料相談をご活用ください。






